生き方の姿勢はどんな時に現れると思いますか?
僕は、人が究極的に追い込まれた瞬間にこそ現れることだと感じています。
今回ご紹介する映画は、そんな、戦争という究極的な状況における物語です。
時は第二次世界大戦中のアメリカ。
日本の本土決戦に向けて突き進む中、軍隊に参加することこそ誇りである。
そして、国のために戦うことこそ誇りであることが当たり前とされていた頃でした。
そんな中、本作の主人公デズモンドは、軍隊という場所で、軍人として敵を倒すために参加するのではなく、人の命を助けるために参加していきます。
銃を持つことすら拒否し、身内すら反対される中、人の命を助けることに全身全霊をかけた一人の男。
人としてより良くありたいと思い、その信念を貫いた一人の男の物語には、私たちに、君はどうありたいんだ?と投げかけてくれる作品です。
今回は、そんな映画 ハクソーリッジをご紹介します。
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1.映画 ハクソーリッジ デズモンドが人を傷つけない思いの源泉は?
戦争中であったとしても、兵士になったとしても、敵を含めて傷つけない。
その思いを達成するには、世の中の流れに逆らう必要がありました。
当時、軍隊に参加することを拒否したものには、良心的兵役拒否者として厳しい目に晒されていました。
そんな環境の中、デズモンドが人のことを傷つけないことを決めたきっかけは幼少の頃に喧嘩で傷つけてしまった弟の存在にありました。
兄弟喧嘩がヒートアップする中で、レンガで弟の頭を殴ってしまったのでした。
弟は無事でしたが、デズモンドにとってはそれ以後、クリスチャンの教えである「汝殺すなかれ」を深く刻み込み行動するようになっていきました。
あなたにもデズモンドと同じように、自身の生き方に影響を与えた出来事はありませんか?
ふと、思い返してみることで、自分ごとに近づけてこの映画を楽しむことができるかもしれませんよ。
2.超えられないと思うような当たり前を乗り越えて、良心を貫くには?
軍隊に入隊したデズモンドは銃を持つことを拒否し、命令違反として処罰されます。
さらに、同期で入隊した仲間たちからも、厳しい眼差しを向けられ続けます。
それでもなお、デズモンド自身は自分のあり方を曲げようとはしません。
他の兵士たちは休みだが、命令違反をしたデズモンドには休みは与えられない。
結婚式に出たいなら銃を持て。と脅される。
さまざまな嫌がらせを通して、何度も生き方を曲げるように迫ってきます。
司法取引をしろ、そうでなければ、刑務所に収監されることになる。
それでも、デズモンドは生き方を曲げませんでした。
不遇にあったデズモンドを救ったのは、父でした。
軍隊の規律よりも、国が定めた憲法に従って、生きようとしているだけだ。
思いだけでは人は動かない。けれど、軍隊の規律をよく知るものがいて、ルールにのっとった主張は受け入れられる。
そんな、人と人との間にある当たり前の認識を超えるヒントが描かれていました。
こうした動きは、一筋縄ではいかないことばかりです。 知識として持っていなければ、人とのつながりがなければ成し遂げられないことが多くあることを教えてくれていました。
3.デズモンドの生き方・在り方から私たちが考えたい事は?
人と人とが殺しあう戦場に、1人くらい助ける人がいてもいいじゃないか。
軍隊の規律を守らずに、命を助けることに死力を尽くしたデズモンド。
うまくいったからよかったものの、もしうまくいかなければ?という批判は間違いなく存在するでしょう。
それでも、この映画を「うまくいったからよかった」という視点だけで終わらせるにはもったいないと考えています。
誰もが逃げたい状況の中、なぜ人を助ける行動を積み重ね続けることができたのか?
自分はどんな時に逃げたくなるような問題に立ち向かって、乗り越えようとしてきたのか?
デズモンドと全く同じ境遇で考えることは難しいと思います。
でも、自分たちの経験にも、事の大小はあっても経験があることではないでしょうか?
この映画は、そんな自身の人としての良心を問いかけるとともに、私たちの生き方・在り方について考えさせてくれる作品であると感じています。
4.最後に
映画の経験を、自分自身に置き換えて考えてみる。
もし、映画の登場人物のような環境だったら、自分はどうするか?
こうした問いは、自身の在り様を拡げてくれる意味において大きな役割を果たしてくれると思っています。
自分が理想と考える言葉・生き方に触れ続けることで、大きな変化は見えないかもしれませんが、少しずつ近づいていくことができる。
私たちは映画がそんな「人生の教科書」のようなものになれば嬉しいと思っています。
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それではまた!
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